日帰り散歩 鳥取・海を楽しむ旅


no07_01行き先は鳥取。テーマはフリーで

さんいんキラリの網走番外地こと、
日帰り散歩のコーナーです。

今回の鳥取はミカンの地元である。
米子市民の私はビジター気分で「今回のプランは任せたぜ」とばかりにミカンの車に乗り込み、まずは賀露港へと出発した。

毎度ながらまずは食事ということで、本日は港の食事処にて海の幸たっぷりの定食をいただくことにした。なんだか芸能人の写真がいっぱい貼ってある店だ。
一瞬頭を不安がよぎったが、運ばれてきた定食に箸をつけて、先入観を恥じました。
旬の魚の刺身にあら煮、小鉢や茶碗蒸しとボリューム満点な上に、
魚が新鮮だからとても美味しいです。
ちなみにお値段もリーズナブルでした。ありがとう、賀露の海の幸。

鳥取の海の恵みを満喫したところで、いざミカン推薦の浦富海岸・島めぐり遊覧船へ。
鳥取砂丘に隣接する浦富海岸はリアス式海岸で、 複雑に入り組んで変化に富んだその景観を、船に乗って海上から楽しむことが出来るのが、この島めぐり遊覧船だ。

というか、さっき食事をすませたばかりで船にのって大丈夫なのか?
「三半規管が弱い」と不安そうなミカンと、船なんて宮島フェリーしか乗ったことのない私。
おまけにチケット売り場のおねえさんは「今日はちょっと波がありますから、揺れますよ」とのこと。しばし悩む二人であったが、先に到着した船の乗客の方が「遊園地の乗り物みたいで、キャアキャア言って楽しかったですよ」と証言したのに勇気付けられ、船に乗り込むことにした。船首は揺れが激しいとのこと、われわれは船尾のオープンデッキに陣取り、出航である。港から外海へ出ると、やはり波が高い。右へ左へ、前へ後ろへと揺さぶられる船。
「立っていると海へ放り出されそうだ」としっかり腰を下ろすミカンと、「座っていると酔いそうだ」と手すりにつかまってウロウロと船の中を歩き回る私。スタイルは違えど、互いに表情は真剣だ。

慣れてくると、ようやく風景を眺める余裕が出てきた。
海から砂丘を望む風景は、船ならではの醍醐味だ。私たちを今揺さぶっているこの日本海の荒波と、冬の風雪などがつくりだした海岸の風景に思わず目を見張る。

日本海は荒々しいとか寒々しいとか、とかく暗いイメージをつけられがちだが、それがいいのだ。そのクールにしてダイナミックな持ち味が、この変化にあふれた風景や、四季を通じて恵まれる海の幸を与えてくれる。

穏やかで静かな海なんて、私たちにとっては海じゃないんだ。夕日が沈むダイナミックな海、それが我らの日本海である。

ちなみに乗船前は不安だった私たちだが、どうやら船酔いせずに乗り切れたようだ。
遊覧船に乗ってみたいと思った方に、波が高い際に船酔いしないコツをお教えしよう。
自己流なので過信しないで下さい。
波の動きに流されるままにならず、自分で軸を取ること。
波にもまれてなすがままになっていたら、必ず三半規管をやられますよ。
サーフィンのように波を乗りこなすことができれば、もう大丈夫。
加山雄三よろしく「オレの海よ」という気分になってきます。
しまいには「私って、ひょっとして漁師の嫁になれるんじゃないだろうか」とまで調子に乗ることも可能です。

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調子に乗りついでに、イカ墨ソフトクリームを食べながら、
先ほど船から眺めた海岸線を車でドライブした。
米子の人間として、鳥取の海の魅力的なところはその見え方の違いだ。米子の海は大体にして目の高さの海だ。
陸地の高さと並行して海が続いている。
対して、鳥取は崖から見下ろす海なのだ。
山の中のような道を通っていると、いきなり眼下に海が見えてくる。なんともドラマチックで、景色としても雄大である。
生活サイズの米子の海に見慣れた目からは、
なんともワクワクさせてくれる風景だ。

海とラッキョウ畑の間を走る砂丘観光道路を気分よく進み、
テンションも高く、鳥取砂丘へ。

当日は天気も良かったので、大勢の方が思い思いに砂丘の休日を楽しんでいた。
一人優雅に読書する男性、ラジコンを飛ばすおじさん、砂のお城を作る親子連れ。
一部緑地帯のようにハマヒルガオが群生しており、そのグリーンと砂のベージュ、
そして空のブルーが鮮やかなコントラストで非常に美しい。
遠くの方には名物のラクダが子供を背に乗せて、ポックリポックリと歩いている。
ああ、時間がゆっくり流れていくよ。

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んな美しい風景に目を奪われていると・・・「馬の背」と呼ばれる場所に落書きが。しょうもないイラストが日付入りで大きく書いてあるよ。どなたか知りませんが、ここは国立公園ですよ。全くもって、人心のレベルの低下にはガッカリだ。そんなことして面白いか、バカめ。

とはいえ、久々の砂丘は思いがけず楽しかったのだ。

ミカンは鳥取市民にもかかわらず、砂丘にはあまり来たことがなかったらしい。
「観光客の人が行くところだから」という印象だったそうだ。
しかし改めて訪れてみると「楽しい!」と大興奮だった。
私も同様で「わざわざ砂丘って・・・」と思う気持ちがあったのだが、
大人になって見てみると違った魅力があるものだ。

子供の頃は子供の頃で、壮大なスケールのものに新鮮な驚きがあったのだが、色々な毎日の中でくたびれかけている大人の目で見ると、また新鮮な感動がある。

ダイナミックで雄大な景色で気持ちをリフレッシュしたくなったら、砂丘と島めぐり遊覧船はピッタリです。

さんいんキラリ No.07 より転載


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